「あのなぁ、足をひっぱるのもいいかげんにしてくれ。ミッションをこなすどころか、まだ現場にもいたっていないんだぞ」

 気がつけば、コリンの美貌がこちらを見おろしている。

 どうやら、倒れかけているわたしを受け止めてくれたらしい。

「ちょちょちょちょ、ちょっと、近いわよ。わたしに触れないでちょうだい」

 さらなる想定外の状況に、すっかり舞い上がってしまった。

 両手を伸ばすと、わたしを抱きかかえる彼の胸をぐいぐいと押して彼を遠ざけようとした。
 あまりにも美貌が近すぎ、そのキラキラ光る顔を見ていられそうにない。