また叱られた。

 それはともかく、ノーラもヘンリーも王立学園の受験資格を与えられている。学園には寮がある。入学まではここですごし、学園に入学して静かで平和に暮らした方がぜったいにいい。

 まだ子どもなんだし、バーナードのいう他国を訪れ見分を広めるなんてことはする必要はない。するにしても、もう少し大きくなってから正式に留学すればいい。

 もちろん、わたしはいっしょにいたいけれど。

 複雑な思いである。

 そんなことを考えていると、ノーラが手を握ってきた。

 なにかを伝えようと、唇が動いている。