「どうやら、躾が必要なようだな」

 叔父が向って来た。

 しかも腰に差し込んでいたのか、鞭を手に握っている。

 それを見た瞬間、心臓がおおきく飛び跳ねた。これは、子どものときからずっとそう。

 トラウマになっているに違いない。

 叔父に鞭でぶたれると思った瞬間、いっきに気力がなくなった。

 その場にへたりこみそうになった。

 実際、両脚から力が抜けてへなへなと座り込みそうになった。