「金貨? あなた方に融通出来るものは、たとえ銅貨であってもありません。いくらここでねばっても同じことです。すぐに出て行かないのでしたら、然るべき機関に通報します」
「生意気な奴め。いつものように、わからせてやらんといかんのか?」
「そうよ、あなた。黙っていれば調子にのっちゃって。これまで面倒みてきたわたしたちに対する態度が、これ?」
「ほんと。不細工な上に性格が悪すぎるわね」

 叔父にバーバラとベティが同調した。

『いやいや、あんたらに言われたくないわよ』

 そう心の中でツッコんだのは、わたしだけではないはず。