「血が出ているぞ」
「あーあ、ほんとうに殴るなんてな」

 子ども特有の甲高い声でそんな物騒な内容のものがきこえてきた。

 わたしのバカ。どうしてあの二人のことを放っておいたの?

 自分を責めながら東屋へ走って行った。