「せっかくですが……」

 そのとき、コリンが口を開きかけた。

「おれたちはすでに……」
「遠慮なくいただきます。申し訳ありません。子どもたちはすでにお腹いっぱい食べてしまったものですから、わたしがいただいてもよろしいでしょうか? じつは、先程は子どもたちが『美味しい』と言って食べているのを見ているのがつらかったのです」

 コリンが口を開きかけたのをさえぎり、そう尋ねてみた。

「もちろんだとも」

 チャールズは、強面にやさしい笑みを浮かべて了承してくれた。

「ありがとうございます。では、さっそく」

 そして、わたしの苦行が始まった。