「これぞ大ボス」ね。

 白いシャツに黒い吊りズボンという恰好だけど、お腹がでっぷり出ていてずいぶんと恰幅がいい。頭は茶色の毛がふさふさというわけではなく、かといって薄いわけでもなく、そこそこにはりついている。顔も体格と同様に肉付きがよく、表情はいつも険しい感じかしら。

 席に着席したのはチャールズだけで、ほとんどの取り巻きはテラスの入り口近くに陣取り、ボスに近づく者はいないかと見張っている。

 ただ一人、彼の息子かもしくは片腕的存在であろう一人は、彼のすぐ横に立っている。