その店の人の頬に傷があり、ドレス店にそぐわないなと違和感を覚えた。

 結局、ノーラは十着目に達したところで気に入ったものを探し当てた。

 その淡いピンク色のドレスと、それまでにいいかなと思ったドレス二点を購入することになった。

「奥様のはいかがいたしますか?」

 店主はぬかりがない。

 わたしにまで買わせようとする。