さすがは女の子よね。

 ノーラは、ドレス店で既製の子ども用ドレスを物珍しそうに眺めている。

 けっして手を触れることはなく、一定の距離を置いて見つめている。

 その真っ蒼な瞳がキラキラ輝いている。

 彼女を初めて見たとき、彼女は衣服らしきものをまとっていた。もしかしたら、布をただ体に巻きつけていただけなのかもしれない。彼女が身にまとっていたのは、そう思えるほどボロボロで原形をとどめていなかった。