「ありがとう、クレア。ほとんど痛みがなくなったわ。あなたのお蔭よ」

 クレアのお蔭で左足の痛みはほとんどなくなった。

 朝、クレアが起こしに来てくれたので礼を述べると、彼女は美貌を薄っすら赤く染め、小さく咳ばらいをした。

「まだまだ無茶は厳禁ですよ、奥様。ですが、夜会に出席出来そうでよかったですね」

 クレアは、表情をあらためた。