それは虐待のあざだった。特に今日は、今朝まで、暴れていたので手首のあざがはっきりと残っていたのだ。それを見た彼は、私を無理やり起こすように、肩を押し上げた。
「ね、ひまりさん。ちょっと来て。」
そう言って無理やり連れて行かれた場所は体育館の裏。
「ひまりさん、ひまりさんって何部?」
「え、、、帰宅部」
「だよね、、、他に運動は?」
「してない、けど、、?」
「じゃ、このあざ何?」
「…」
本当のこと言えない。だって、迷惑かけたくないもん。それに高熱のせいか、めまいが襲う。
「ここだけじゃないんだろ、他にどこにある?」
「どこにもない!どこにもないから!ゲボッ、、、」
立っていられなくなり、しゃがみ込んだ。
「大丈夫か?、、、熱い、お前絶対熱あるやろ、朝測ったか?」
「一応、、39.2」
「帰ろう、宿題は俺が出しとくから」
帰りたくない。だって、学校が一番楽な場所なんだもん。帰るなんてやだ。
「帰らないから」
っと言って、彼の手を振り払い、走って教室に戻った。