「どれどれ、うん。今日も美味く出来てるね」
「宇宙人も味覚があるの?」
「一応ね。僕は栄養があればなんでもいいけど、愛子の好きな味を覚える為に必要でしょう?」
「そ、そうかな」

 わたしの為、と言う言葉を少し恥ずかしく思い、口ごもりながら食べていく。
 お腹が空いて、さらに美味しい料理のおかげでわたしはあっという間に平らげてひと息つく。

「ごちそうさまでした」
「ふふっ。全部食べてくれて、ありがとう」

 両手を合わせて呟くと綺麗になったプレートを見て、パパがお礼を言う。

「どれも美味しかったから」
「そう。これから毎日、愛子の為に美味しい料理を作るね」

 わたしの頭を撫でながらパパは幸せそうに微笑んだ。