「ごめんなさい、やっぱり食パンの耳がいい…」
「んん⁉︎」

 さらに驚くパパにやっぱり贅沢だったかと思い、小さな声でお願いする。

「だ、だめかな。それなら残飯を……」
「よし、今から美味しいもの沢山作るから好きになったものを言ってね!」

 パパはわたしの言葉を遮ってわたしを抱きかかえたままキッチンへ移動する。
 スーツの上着を脱いでキッチンに置いていた白いフリルの付いたエプロンを身につけ、カッターシャツの袖をまくる。