「お客さん、お客さーん!」
大きな声で呼ばれ、さくらはぼんやりと目を開ける。
「え、あ、私?」
周りをキョロキョロすると、バスの運転手とバックミラー越しに目が合った。
「お客さん、どこまで行くの?ここらで見たことない顔だけど、大丈夫?」
え?!と、さくらは慌てて窓の外を見る。
辺り一面に田園風景が広がり、どこだかさっぱり分からない。
田舎の駅に着いて路線バスに乗り換えたが、いつの間にか眠っていたらしい。
他の乗客は、もう誰もいなかった。
「あ、あの、私、上郷まで行きたくて…」
「上郷ー?!とっくに通り過ぎたよ」
「えっ!大変」
さくらが顔色を変えると、運転手はゆっくりとバスを停めた。
「どうする?このバス、あとはひたすら田舎道を走って車庫に入っちゃうけど」
「あ、じゃあ、ここで降ります」
「でも、反対行きのバス、ここには停まらないよ。次のバス停まで15分は走らないと」
「え、そんなに?」
さすが田舎…と、小さく呟く。
「じゃあ、タクシー呼びますので」
「そう?それならいいけど。気をつけてね」
降車ドアを開けてくれた運転手に礼を言って、さくらはバスを降りた。
大きな声で呼ばれ、さくらはぼんやりと目を開ける。
「え、あ、私?」
周りをキョロキョロすると、バスの運転手とバックミラー越しに目が合った。
「お客さん、どこまで行くの?ここらで見たことない顔だけど、大丈夫?」
え?!と、さくらは慌てて窓の外を見る。
辺り一面に田園風景が広がり、どこだかさっぱり分からない。
田舎の駅に着いて路線バスに乗り換えたが、いつの間にか眠っていたらしい。
他の乗客は、もう誰もいなかった。
「あ、あの、私、上郷まで行きたくて…」
「上郷ー?!とっくに通り過ぎたよ」
「えっ!大変」
さくらが顔色を変えると、運転手はゆっくりとバスを停めた。
「どうする?このバス、あとはひたすら田舎道を走って車庫に入っちゃうけど」
「あ、じゃあ、ここで降ります」
「でも、反対行きのバス、ここには停まらないよ。次のバス停まで15分は走らないと」
「え、そんなに?」
さすが田舎…と、小さく呟く。
「じゃあ、タクシー呼びますので」
「そう?それならいいけど。気をつけてね」
降車ドアを開けてくれた運転手に礼を言って、さくらはバスを降りた。