「美桜ちゃん昨日先生に雑用頼まれたんだって……っ!?大丈夫だった??」

「……あれ?なんで知ってるの?」

「え?……っあ」


ふと、不思議に思った。
私、桜に言ってなかった気がするんだけどな……。
桜は目を大きくしたかと思うと少しバツが悪そうに苦笑いをした。

……?どうしたんだろう。


「ま、まあ!!今度は私も手伝うからね!」

「?うん、ありがとう」


まあ、そこまで気に止めることでもないから、いっか。
席に座り荷物を片付け終わって桜と話していると、


「真紘おはよう〜」


そんな声が聞こえて軽くビクッと肩が揺れる。
……柚希くんだ。
柚希くんは周りの人におはようといつもの笑顔で返している。

……本当に、昨日の柚希くんが本性なんだよね……?なんだか疑いたくなっちゃうぐらい自然だけど。

そんな柚希くんを横目で見ていると、自分の席には向かわずこちらに近づいてきている様子。