ふわりと笑った柚希くんの笑顔に、なんだかドキッとして見とれてしまう。
彼が貸してくれた上着を羽織る。
「…かっこいいね、宇原さん」
「……?」
「見てたよ。俺だったら、あんなことしないかも」
……?何を言ってるの?あの柚希くんなら、人が困ってたら絶対助けるでしょ。
でも、もう返事する気力なんてなくて。
「…も、だめ……」
そう呟いて徐々に重たくなる瞼の隙間から見た柚希くんは、なんだか色っぽく笑っていた。
「……かわいいね。ほしくなっちゃった」
そう声が聞こえたあと、意識が途切れた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…