顔を手で覆う。
……せっかく、真紘くんと出かけられるんだ。オシャレしたいかな、って思うよ。

もう一度洋服に視線を戻す。
黒のフレアパンツにオーバーサイズのカジュアルなトップスの大人っぽい組み合わせ。
それか、黒のミニスカートにピンクと白のチェック柄のトップスを合わせた女の子らしい組み合わせ。


……どっちがいいんだろう。
でもやっぱり私は真紘くんに意識してもらいたい。自分の気持ちを伝えることはまだ出来ないけど、少しでも意識してくれたらって思ってる。

だったら……やっぱり後者だよね。
駅に待ち合わせ時間は9時半。だから9時には準備し終わっていたい。

よしっと少し勇気をだして、スカートの方の洋服を手に持った。



「……意外と、悪くはないかも」


着替えてみて、鏡を見てみるとそこまで変っていうほどでもない。自分的には女の子らしい服を着るのは違和感はあるけど。
緊張するけど、これでいこう。

そう思って時計を見ると、8時10分。
結構ギリギリだ……っ!少しだけメイクしようとも思ってるのに……!