そう必死な私にハハッと笑った真紘くん。
そのまま手を引かれ、リビングに戻り二人でソファに座るけど。
なんだか、さっきよりも距離がある。人一人分ぐらい。
……?
なんでだろう、と思って真紘くんをチラッと見るけど、顔を合わせようとしてくれない。
「……真紘くん」
「…まって、本当に待って。今理性と戦ってるから」
「……え?」
また、理性って言った。
本当にどういう意味なの。
そう言って自分の顔を覆った真紘くんに、少し近づいて顔をのぞきこんでみる。
そんな私を横目で見た真紘くんは、ピタッと固まってしまって。
「……やばいな。気抜くと押し倒しそう」
「……?」
「…もっと後先考えて家来ればよかった」
最初の言葉はぼそっと言っていて聞こえなかったけど。
その後のため息混じりに言った言葉ははっきりと聞こえた。
……え?
なぜか私の体は動いていて、左手が真紘くんの服の裾を掴んでいた。
「…っ、おい」

