「おはよう美桜ちゃん!!」
「おはよう、桜」
いつも通り教室に入ると声をかけてくる桜に応える。
いくら笑顔になることが出来ても、さすがに周りに人がいる時に微笑むことはまだできない。
信用してる人だからこそ、心を許して笑うことが出来るわけで。
だから桜と話す時は、2人の時に笑うようにしている。
「南朋先輩今日から修学旅行でしょ?てことは家で一人なの?」
「そういうことだね」
「え〜そっかあ。寂しいね」
うん、寂しい。
学校に来ると三年生がいないことに対して、修学旅行で三日間帰って来ないんだなと実感する。
お母さんも同じ家にいるのに時間合わなくてあまり会えないし。
一人みたいなものだ。
お父さんも海外だからよく連絡はくれるけど、やっぱり会いたいよね……。
寂しさでいろんなことを考えてしまって。
はあ、と一つため息をついた。
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───ザァァァ