その時にフッと上から落ちてきた高すぎず低すぎずの穏やかな真紘くんの声。
真紘くんは後ろ姿のままさっきよりも私と距離を縮めて、顔を見えないようにしてくれている。
「でも、」
そう言った真紘くんの声に、クラス中が息を飲んだのがわかった。
でも……?
「そんなに美桜のこと見られると、俺嫉妬しちゃうな」
「…っ!?」
し、嫉妬……?
顔を上げても真紘くんの表情は見えない。でもきっと、笑顔だ。
真紘くんのその言葉にクラス中がまたわっと騒ぎ出した。
「なにそれ〜っ!真紘くん、あとで詳しく聞きたい!」
「今のはかっこよすぎる…っ!さすが王子!」
お、王子……。やっぱり真紘くんはすごい影響力がある人だな、と思う。
クラスメイトの視線は、私じゃなくて真紘くんに移る。
こ、この状況どうすればいいんだろう……。と思った時、後ろからちょんちょんと肩を叩かれた。
後ろを振り向くと、そこには桜が立っていて。
「桜……?」
「美桜ちゃん、こっち……っ!」

