頭の痛み、さっきよりも増した気がする。
……でも、南朋行っちゃったし、今頼れる人はいない。

スクールバッグを片手にローファーを履いて家を出た。


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学校まで歩く道のりが長く感じる。
いつもはしない息切れをして、これは風邪がうつったのかもと心の中で思う。
この場所からは家より学校の方が近いので、仕方なく学校に向かった。


学校に着いて、教室のドアを開けるといつも通りみんな私を見る。

気にせずに席につき荷物を整理。


しんどくなったら保健室行けばいいか。そう考えてまた窓の外を眺めた。


「宇原さん」


ぼーっとしていると、近くから私の名前が聞こえてハッとする。
振り向くと、


「これ、先生が宇原さんに渡してって」


先生から預けられたであろうプリントを片手に笑顔をうかべる柚希くんの姿があった。


「……そう。ありがとう」


無意識に柚希くんから目を逸らし、お礼を言ってプリントをもらう。