せこいあんたを待ちぼうけ





「あたしら,5年も適当な関係やったんやで? さっきの今で,早すぎる」



言うてはみても,嬉しくて,幸せで。



「なあ,知己」

「なんや?」

「嫉妬と不安で泣く女はいやや?」

「そないなもん,最高にきもてるわ。もう,泣かせへんけどな」

「うん,そーしてや。やないと別れるからな」

「いきなしそない言う? でももうほんまに大丈夫やさかい……多分」



許しはしたけど,今日のことは一生ネタにしたろとあたしは思った。



「取り敢えず呑む?」

「……せやな,つまみもあるし。璃空,そっち座てまっとってや」



……全く,あたしを試すなんて100億万年早いねん。

やけどそないせこい男の事が,あたしはどうしよもなく,めっちゃ好きなんや。