奈落の果てで、笑った君を。





みんな仲良くすればいいのに。


だってみんな、目があって鼻があって口があって、腕があって足があって、話すことができる。

たとえどこか欠けていたとしても、同じ人間なのだから。



「オレたちはさ。何したって荒くれ者って呼ばれては、武士でもねーくせに刀を持って調子こいてるって見られる集団なんだよ」


「どうして…?」


「…生まれがものを言う時代、だからかな」



それはぜったい違う。

わたしは本当は徳川の生まれらしいけれど、みんなから将軍家と称えられる徳川家だとしても、ろくな生活をさせてはもらえなかった。


天下の徳川幕府に居たとしても、知らないことがいっぱいある。


そしてわたしのことなど今は死んだ存在として、最初から無かったものにしているんだろう。



「武士じゃねーからって馬鹿にされつづけて、だったら厳しい隊規を作ってせめて武士らしく腹をくくって生きます、つったら、今度は侍ごっこだの言われるオチよ。
それで実力で成果を残せば鼻を高くしてるだの、ほんといい加減にしろって」