奈落の果てで、笑った君を。





「うひゃっ!あっつい…!」


「馬鹿、冷ませ。…それも知らなかったか」


「舌がヒリヒリする…!」


「見せてみろ」



べっと舌を出すと、すぐに頬を包み込まれて心配そうな顔が近づいてきた。



「ひゃいひょふ?へひゃひへふ?」



今度は舌がケガしちゃった…?

それはそれで全然いいけど、とは秘密にしておこう。



「手前は大丈夫そうだが、もう少し奥を見たい。もっと出せ」


「うぁっ、べーー」


「少し赤くはなっているが…、火傷というほどでは───、………」



そこまで言って止まった言葉。


やっぱりケガした?
だってヒリヒリするもん。

ってことは、もう少し長くここにいたほうがいいね。



「……なにを…、して、いる、俺は」


「へ…?」


「すぐしまえ。2度と男の前でそんなふうに舌を出すな。出したら切られると思え」



パッと、勢いよく離された手。

そのまま身体の位置さえ距離を空けられてしまった。