奈落の果てで、笑った君を。





「つべこべ言わず脱いだらええんや」


「どうして脱ぐの?」


「ったく、しゃあないな」



夜に出されたそれは、昼間よりもずっとずっと綺麗に見えた。

赤色の月がほんわりと照らした銀色。
そこに自分の姿さえうっすらと映る。



「ワシらはなあ、今まで何人もの女子供を殺してきたんやで?」



ころす……?

これは、人をコロスものなの…?



「それは何をするものなの?」


「は?」


「どうしておれに向けてくるの?」


「ちょっ、おい!」


「そうすると、どうなるの?」



ずいっ、ずいっ。

身を乗り出すと、どういうわけか逆に後ずさられてしまう。



「なんやこいつ!!きっしょいのお!!」


「どうして!おれは知りたいのに!」



刃の先、つんっと喉に触れた。


するとタラリと流れるは、赤色。

切れるものなんだ、これは肌を切り裂くことができるものなんだ。