奈落の果てで、笑った君を。





「ごめん、なさい…っ、ごめん、ごめんなさい龍馬さん……っ」



龍馬さん、龍馬さんごめんなさい───。


何度も、何度も、たったひとりの友へと謝っては泣きつづけていた。

リョーマに何かあったの…?
どうしてリョーマのことで尚晴が泣くの…?



「なにが正しいんだよ…っ、死んで欲しくなかった、殺すべきじゃなかった…っ、
あの人はっ、生きなくちゃ駄目だった……っ」


「…うん」


「俺を守ってくれたんだ…っ、本当ならすぐにでも撃てたはずだ…、なのに俺のことを、俺のことを…ッ!!」


「…うん」


「ごめんなさい龍馬さん…っ、なんで…っ、なんで撃たなかったんだよ……ッ」



ああ、もう彼は消えてしまったんだと。

彼は、もうどこにもいないんだと。


それでもあなたのことを思って泣いている人間がここにいる。


だから、だから、

どうか、どうか、


恨むことだけは、やめてあげてください───…。


わたしはそう心のなかで伝えながら、初めてこんなにも涙を見せてくれた尚晴の背中を撫でつづけた。