奈落の果てで、笑った君を。





朝になったら誰かに踏んづけられちゃうかもだけど、頑張ってそれ前に起きる。

それでも起きれなくて邪魔だとか言われたら、みんなが冷たくするから悪いんだって言ってやろう。



「ふっ、…あすか」


「わっ…!」



布団をガバッと取られてしまったかと思えば、すぐに身体が起こされた。

そのままふわっと抱き上げられて、また部屋に戻ってしまう。



「もう寝るの!邪魔しないでっ」


「…寂しいんだな」


「っ、ちがうよ!わたしいつも忙しいから疲れてるの…!」



朝はご飯を食べなくちゃいけないし、お昼はお散歩に行かないといけない。

帰ってきたら折り紙をして、たまに雑巾がけだってしてる。


それでもみんなは気づいてくれないけど、別に寂しいとかじゃない。



「京の治安がいっそう悪化して、みんなわりとピリピリしてるんだ。朱花のことがどうでもいいとかじゃない」


「…ほんとう?」


「ああ、むしろその逆だ。朱花には居てもらわないとみんな困るだろうな」


「……うそだ」


「嘘ではない」