「……不審者はっけーん」
「…違います」
「じゃあどうかした?なに、こんな時間に。夜這いなら俺だけはやめてほんと」
「……ちがう」
そこに立っていたのはいちばん見慣れた顔。
「尚晴!」と、すぐにわたしが呼ぶと目が向けられるけれど。
スタスタ近づいてきたかと思えば、背中に持っていたらしい何かをわたしと桂の布団のあいだに立てた。
「あっのさー、わざわざこれ立てにやってきてくれたわけ?堅物ど真面目くんは」
「…これがないと朱花は寝られないんですよ」
「うそつけよー。本人はいらないって言ってましたけど?」
「……いいから外さないでください絶対」
それは、びょうぶ。
またお部屋が狭くなってしまった。
「てか俺がこんな枝豆に手なんか出すと思われてるほうが屈辱だよ。俺これでも武士なんだけどー」
「…無意識に“かわいい”って言ってたの誰だ」
「………いつから聞いてたの?え、なに、もしかしてずっと張り付いてた?やっべえーー」
「………」



