その部分を強調する物言いに、逆に只三郎は冷たい空気を醸し出しながら口を閉じた。
見てわかるとおり、仲がすこぶるよろしくない。
「おや、斎藤 一くんじゃないか。久しぶり」
「……桂」
「ここを通りたいなら俺を斬ってから行くんだね。左利きのエセ剣士さん」
そしてこっちではまた違う人間同士がバチバチと交わせる。
ひじかた、只三郎。
さいとう、桂。
ぜったいに近寄らせないようにしている見廻組と、それでも押し入ろうとしてくる新撰組。
「不穏なものにするのはやめないか皆の者。俺たちは同じ志の下に作られた兄弟のはずだろう」
「…近藤局長、私たちと君たちを同じだとはまとめ上げないでもらいたい」
「佐々木殿、まだ我々のことを認めてはもらえませんかな」
「当たり前でしょう。君たちがいることで、こちらは大きな迷惑を被っているのです。武士の名が廃(すた)る」



