奈落の果てで、笑った君を。





「ちょっ、お嬢ちゃん…!なんて格好してんのさ!!」



お城を走っているときに見た、変なお面。

その顔がここにもあって、ぷっと吹き出してしまう。



「なにがおかしいんだい!あんたの格好のほうがよっぽどおかしいよ!?」


「どうして?」


「ど、どうしてって…、こんな時間に真っ裸で出歩く女子(おなご)が居るかい!!いや夜でも居ないわ!!」


「まっぱだか…?おなご…?」



視線を落としてみる。

衣服を何も身につけておらず、目の前の女とは正反対の自分。


まさか己の姿が元服ほどの歳になっていることなど、知らなかったのだ。



「たとえ浮浪者だとしても女なんだから隠しなさいよ!!」


「だって、いつもこうだったよ?」


「はあ!?あんたそれでよく生きてたね!!」


「うん」



するとその背中におぶられていた赤子がおぎゃーーっと泣いて、「お~よしよし」と宥める女。