奈落の果てで、笑った君を。





「新撰組もみんなと同じ棒を持ってるよ?だからお侍さんじゃないの?」


「ねー。お侍さんじゃないのに棒なんか持っちゃってさあ、本物の俺たちを逆に馬鹿にしてるとしか思えないよねー」


「…そうなの?」


「そーなの。今日だってほら、俺たちは本物だから家茂公の警備を頼まれてるわけだし?」



やっぱり新撰組は居ないみたいだ。


最近はへーすけに会えていなかったから、今日という日に懸けてたのに…。

だってサンジョのほうへ行くと怒られちゃうもん。



「誰でも入隊歓迎、なんて勝手にやってるらしいけど。そんなことするほうが逆に治安が悪くなるって分かんないのかなー。さすがは農民育ちの荒くれ集団」


「…新撰組は、ダメなことしてるの?」


「刀を持つってことはさ、代々武家に生まれた者の特権であり誇りなんだよ。
長い歴史だってあるわけだし、それを自分たちの欲だけで覆すって……、ほんっと、それこそ罰せられるべきだと思うね」