残していく側も、残されていく側も、きっとすごくつらい思いをする。

 深い深い、一生拭いきれない傷を刻むことになる。

 人の死、とはそういうものだ。

 だけど、どんなに傷ついても、今この瞬間がなかったことになるのは嫌だった。

 私のわがままを貫き通してまで通った学校で、こうして大好きだと言えるふたりと出会えたことは、きっと私にとっての宝物のひとつだから。

 それを、後悔なんて、したくなかった。