正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

「……忘れ物した、かも」

「やっぱりな。んで、なにを忘れたんだよ」

「お気に入りのシャーペン。昨日の夜に使って、そのまま机の上に置きっぱなしかも……」

「なんだ。それか」



なんだってなによーっ。

私のお気に入りのシャーペンだもん!

あれがあると、授業に対する気合いの入り方が変わるもん!

大事なシャーペンだもん!

今日はもう授業に集中できない……。

うなだれるように歩いていると、優磨がブレザーのポケットに手を突っ込む。

ポケットからその手を出すと、そこには……っ。



「私のお気に入り!」

「……だと思った」

「なんで優磨が持ってるの⁉」



私は優磨からシャーペンを受け取る。

優磨には感謝だ。

これで授業に集中できる!

神様仏様、優磨様っ!