正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

「行ってきまーす!」

「行ってきます」



朝ご飯も食べ終えて、学校の支度を終えた私と優磨は元気に家を出る。



「気を付けていってらっしゃい」



おばあちゃんに手を振りながら私たちは静かな道を歩く。

家の周りは田んぼだらけ。

テレビで見る都会みたいに、おしゃれなお店はない。


あるのは……。

やっぱり田んぼ。

私は田んぼに囲まれているこの道も好き。

住宅街に抜けるまでのこの田んぼ道は、優磨と2人きりの世界みたいに感じられるから好きなんだよね。



「優磨。忘れ物はない?」

「俺はない。彩芽のほうが心配だな」

「私も忘れ物ないもん! 昨日、3回も鞄の中を確認したもんねっ」

「それでも忘れ物するのが彩芽だからなぁ」

「今日は大丈夫だもん!」



って、あ……。