正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

そんな中、左隣……、優魔の席から視線を感じて、ちらりと振り向く。

ぱちっ。

優魔と目が合う。

優魔は頬杖をつきながら、無表情で私を見てくる。



「彩芽は転校生に興味ねぇの?」



小声で優魔が問いかけてくる。

うーん?

転校生の男の子はどんな子だろう、って興味はあるけど、それは人間として興味があるだけで……。

クラスの女子たちがきゃあきゃあ騒ぐほど、興味があるかって言われたらそうじゃない。

だって、私は優魔が好きだもん。

どんなに転校生が美少年だからって、騒いだりしない。


私は考えた結果、小さく頷いた。

他の女の子たちほど、転校生に興味はないよ。って意味で……。

私が頷くと優磨は少し微笑んだ。

その笑顔にきゅんっとなる私。

どんな優魔も好きだけど、なに考えているか分からない無表情の優魔より、笑っている優魔が好きだなぁ。



「転校生。自己紹介、よろしくな」



堀江先生の大きな声が再び響く。

私と優磨は、転校生に視線を戻した。