正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

“転校生”というワードに想像が膨らむクラスメイトたち。

なんだか、私もソワソワしてしまう。

……どんな人なんだろう。

仲良くなれるといいなぁ。



「静かにしろー。じゃあ、転校生に入ってきてもらう」



堀江先生がそう言うと、教室のドアがガラガラと開いた。

教室のドアから入ってきたのは、キラキラの笑顔とオーラを放つ男の子だった。



「きゃぁぁああっ!」

「イケメンっ!」

「身長高いっ!」



……女子が騒ぐほどの、美少年だった。

そんなクラスの盛り上がりに、引き気味の私……。

男子たちも女子の黄色い悲鳴に耳を押さえている。

これは苦笑いするしかない……。



「静かにしろー。転校生が自己紹介するぞ!」



堀江先生が女子の黄色い悲鳴をかき消すほどの大きな声を出す。

ピタッと静かになる教室。

多分、“自己紹介”をみんな聞きたかったんだと思う。

特に女の子たちが前のめりになっているのが、この席から分かる。