正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

「……彩芽の隣の席、空白だな」

「え? 隣の席は優魔じゃん」

「そっちじゃない。俺じゃない方の隣の席」



優魔が座席表を指さす。

1番後ろの窓際から3列目の席……。

私の右隣になる席。

……確かに空白になっている。

その席だけ、名前が書かれていない。

たまたま……?

私は振り返って、座席表にある空白の位置を見る。

でも、そこにはちゃんと机と椅子があって……。

どういうこと?



「机はあるのに、座席表に名前がないって変だよな」

「うん。なんでだろうね」

「なんかあるんだろ。まあいいや。席行こうぜ」

「そうだね」



私たちは疑問を残しながら、黒板を離れた。