正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

優魔は私の頭から手を下ろし、私の隣に立つ。

2人並んで座席表と睨み合いっこ。


優魔と隣の席がいい。

優魔と隣の席になれますように……っ!

そう心の中で神頼みをしながら、自分の名前を探していく。

私の名字は“春野”だから……。

春野、春野……、は。



「あった!」



1番後ろの席。

そして窓際から2列目だ。



「俺もあった」

「どこっ⁉」



食い気味に聞く私に、優磨は笑いながら答えた。



「彩芽の隣の席」

「え……っ!」



私は座席表をもう一度見つめる。

本当だっ!

私の隣の席……。

1番窓際の席に優磨の名前がある。

“北澤”ってちゃんと書いてある……っ!

嬉しい! 優魔と隣の席だ!

神様に祈っておいて良かったぁ!


私は幸せな気持ちになった。

好きな人と隣の席ってやっぱり嬉しい。

1番近くに居られるってことだもんね!

私は緩む頬を抑えることができなかった。