正体バラしたらキスするぞ?~悪魔と天使の溺愛は危険がいっぱい~

「今朝、彩芽を起こしに行ったときに机の上に置いてあるの見つけた。それ、彩芽のお気に入りのやつだろ」

「うん」

「それなのに、机の上に置きっぱなしだから、どうせ忘れて行くんだろうなーって」



うぐぐ……。

何も言い返せない。

実際に優磨の言う通り、お気に入りのシャーペンなのに忘れてきちゃったし……。



「……ありがと」

「彩芽がお礼を言うなんて珍しいな」

「私だってちゃんと言うもん!」

「はいはい」



優磨はそう言って、私の頭を撫でる。

優磨の温かくて優しい手。

大好きな手に頭を撫でてもらったら、何も言えなくなってしまう。

優磨は人目を気にせず私の頭を撫でてくれる。

それは私にとって嬉しいことだけど、優磨は恥ずかしくないのかな?


……でも。

優磨が優しく微笑むから、私は黙って頭を撫でてもらう。