ちびっこ聖女は悪魔姫~禁忌の子ですが、魔王パパと過保護従者に愛されすぎて困ってます!?~


「国王陛下が立ち上げた王宮付き騎士団のことです。わたしはもともと伯爵家の出なのですが、どうにも〝令嬢〟は性にあわず……。五年前──十七になる頃、自ら志願して騎士になりました。一昨年からは第三部隊の副団長も務めていたのですよ」

「へえ……すごいね。女騎士、かっこいい」

「そう言っていただけるだけでも、昔のわたしが浮かばれます。結果的には女のくせにとやっかまれ、忌々しい冤罪でこのような場所に放り込まれる始末でしたが」

 ベアトリスは自嘲の笑みを浮かべ、ふるふると首を横に振る。

 それから打ち明けられたのは、彼女が背負わされた理不尽な罪についてだった。

「──ふむ。ようするに、あなたは敵国に情報を流していたと仲間内に嘘をでっちあげられた挙句、くだらない妬みやっかみの被害に遭い、ブチ切れた……と?」

「王に媚びを売って不正に得た立場だとか、まあありがちなやつさ。下手に反論すれば相手の思うツボだとわたしも耐えていたんだが、さすがに今回ばかりはな。なにせ、わたしが属していた第三部隊の騎士たち全員の共犯だったから」

「それはまた悲惨な」

 さすがのディオンも、頬を引き攣らせて同情の目を向ける。

「第一や第二と比べて、第三部隊は落ちこぼれが属する予備隊なんだ。昇進したくば隊長や副隊長の地位につき、それなりの結果を残す必要がある」

「騎士……とくに王立騎士団は、そのあたりがシビアだと聞きますね」