ちびっこ聖女は悪魔姫~禁忌の子ですが、魔王パパと過保護従者に愛されすぎて困ってます!?~


「そうか、そりゃあ悪いことしたな。せっかくの休暇を邪魔しちまったか」

「いえ、助かりました。クレプアンもありがとうございます」

「ゆっくり食いたいなら、この先の広場を抜けた場所に行くといい。そこにちょうどいい休憩場がある。大抵のやつらは広場で留まるから、この時間は穴場なんだ」

 どうやらこの鹿角の店主は本当に善良な悪魔なようだ。

(悪魔って言葉だけじゃ怖いイメージだけど、やっぱりそんなことないよね)

 ルイーズはなんともほっこりしながら、んふふと笑みを浮かべた。

「ありがと、おじちゃん。じゃあ、そこに行くね」

「おう。嬢ちゃんもまた来てくれや」

「うん」

 とはいえ、バレてしまった以上、長居は無用だ。いくらよい悪魔でも、あまり関わっては〝王子〟と共にいるルイーズたちに疑問の目が向くかもしれない。

 そう危惧したルイーズは、自ら話を打ち切ってディオンに目配せした。その意味を正しく受け取ったディオンは視線だけで頷いてくれる。

「──では、失礼します」