だからこの恋心は消すことにした。





sideラナ



エイダンの拠点という名の雪山の中にある家に来て、1ヶ月。
私はずっと幸せで幸せで、最高に楽しく甘い日々をエイダンと共に過ごしていた。

時に優しく、時に意地悪なエイダンとのたった2人だけの生活。
雪山という閉ざされた環境での生活だが、大好きな人との閉ざされた世界は案外悪くなかった。

それでもこの生活には大きな問題があった。

エイダンが私の想いを一切信じないのだ。

ここへエイダンに連れて来られた日、エイダンの想いを知り、私は天にも昇る気持ちになった。
あんなにも知ることが恐ろしかったエイダンの想いを改めて知り、嬉しかった。いずれ終わるかもしれない関係になることを恐れていた自分がバカらしくなった。

そんなことを恐れて、エイダンと結ばれない未来を選ぶなんて、何てバカな選択を選ぼうとしていたのだろうか。
お互いに想いが通じ合い、一緒に居られる幸せはきっと何にも代え難いものだ。

嬉しくて嬉しくて、すぐにでもエイダンとの関係を深めたかった私だが、エイダンは何故か私の想いを信じようとはしなかった。

ならばエイダンが私の想いを信じられるようにと目一杯私の想いを伝えた。
言葉で、態度で、視線で、今まで抑えていたことが嘘かのようにたくさんたくさん表現して伝えた。

エイダンはそんな私をいつも甘い瞳で見つめてくれる。
だけどふとした瞬間にその瞳からよく光が消えていた。

そんなエイダンを見る度に私は思った。


ーーーーああ、エイダンはまだ私の想いを信じ切れないのだ、と。


家の掃除をしながら、何となく窓の外を見る。
そこには一面の銀世界が広がっており、少し開けた場所の向こうには木々しかない。
雪と自然しかない美しい場所。