「…エイダンにもし、ラナじゃない想い人が現れたらラナはどう思う?耐えられる?」
「…わ、私ですか?」
「そう」
「…」
エイダンが私ではない誰かを好きになる。
私ではない誰がエイダンに愛されて、当たり前のようにエイダンの側にいる。
…想像しただけでもすごく重たい気持ちになってしまう。
「…耐えられないです」
「うん。そうだよね。それだけ好きならそれが普通だよ」
暗い表情で答えた私にカイが優しく笑う。
「だから終わりを恐れて想いを伝えないなんてダメだよ。ラナがこの先幸せになりたいのなら気持ちを伝えるべきだ。いつか終わる関係かもしれないけど、一生終わらない関係になれるかもしれないんだから。
きっと伝えなかったら、ラナは一生後悔するよ。それに恋人になれればきっと今よりもずっと幸せになれるはずだよ」
「…そ、そうですね」
カイにそう言われて私は深く頷いた。
やらないよりもやって後悔した方がいい。
あの時こうしていればと思うくらいならしてしまった方がいい。
もし仮にエイダンと恋人同士になれて、終わりが来るのだとしたら、一生分の恋をしたと笑おう。
私にはもったいないほどの素敵な時間だったと思えるように頑張ろう。
「カイ、私、伝えてみます。それでお願いがあるのですが…」
「何?」
「もし私がフラれたら…もし恋人になれたとしても遠い未来でフラれたら、どうか私と一緒に泣いてください。そしてまた前を見て歩けるようにしてください」
「もちろん、お安い御用だよ」
こうして私はカイに背中を押されて、エイダンにこの想いを伝えることを決心したのだった。



