「…わ、わかりますか?」
少しだけ口から出てしまった水を拭いながら、カイの様子を窺う。
するとカイは「…うん」と気まずそうに頷いた。
「ラナを俺はいつも見ていたからね。ラナの心境の変化くらい痛いほどわかっちゃうよ」
どこか寂しそうに笑うカイに私の頬がどんどん赤くなっていく。
側から見てもわかるほど、どうやら私はエイダンへの気持ちを隠しきれていないらしい。
恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がない。
「…カイ、ごめんなさい。せっかくカイたちが恋心を消してくれたのに、私、またエイダンを…」
好きになってしまって。
そこまで言おうとしたのだが、それは私の目の前に座るカイの人差し指がそっと私の唇に触れたことによって止められた。
これ以上何も言わなくてもいい、と言わんばかりの笑顔をカイが私に向けている。
「…俺はね、ラナが大好きなんだ。ラナが笑顔でいてくれるなら、幸せでいてくれるなら、どんな形でもいいんだ。今のラナはあの時と違ってとても幸せそうだよ?」
「…カイ」
優しいカイの言葉に目頭が熱くなっていく。
優しいカイが私も大好きだ。
「ラナが幸せなのはきっとエイダンがあの時とは違うからだよね。だから…」
カイがそこまで言葉を紡いで、一旦止まる。
それから意を決したように口を開いた。
「…ラナの想い、エイダンに伝えたらどうかな」
「…え」
カイの突然の提案に目をパチクリさせる。
お、想いを伝える?え?エイダンに?



