「じつは私……赤い糸が見えるの」
言って、しまった。
ついに言ってしまった!
どうしよう、言っちゃった!
引かれてないかな?ってか普通は引くよね。「運命」をバカにしてた凌久くんなら特に……!
「(うわぁぁ、怖い。なんて言われるんだろう……っ)」
だけど、どういう事か。凌久は何も言わなかった。
何を言われるのか怖くて目を瞑っていた私。だけど、ずーっと静かだから不思議になって……おそるおそる、目を開ける。
すると、凌久くんが、今までにないくらい目を開いて、私を見ていた。
「えと、凌久くん……?」
「え、あ……」
「ごめん、大丈夫……?」
「ん……」