「安心……?な、なんで?」

「遊園地に行ったデートの日……あんなに楽しそうな顔してたくせに……って。なんか悔しくなったっていうか……」

「っ!」


凌久くんの言葉に動揺して、私が体が揺らした時――二人の間の赤い糸が、ピンと張りつめる。

気のせいかもしれないけど、薬指に巻かれた赤い糸がキュッと、更に強く結ばれた気がした。

という事は、凌久くんも……?


「あーもう!いいから!行くぞ!」

「あ、ちょ、待ってよ!」


凌久くんに繋がった赤い糸に引っ張られるように、私は凌久くんの後を追った。

ふわふわ、と。

ずっと二人の間にいる、赤い糸。

この存在に、私は少しずつ――愛の重さを、覚えていくのだった。