今日は月曜日。授業が始まる一時間前――私は宣言通り、情報処理室に来てパソコンと格闘していた。
「なんでパソコンの授業があるかなぁ~……」
宿題のプリントとパソコンの画面を交互に見ながら、四苦八苦している私。
絶対に時間がかかると思って一時間早く起きたけど……。いくら時間をかけても、出来なさそうな気がしてきた。
だって、全然分からないんだもん!
「あー!難しいよ~!」
コロコロ転がるコマつき椅子に乗ったまま、床をシャーっと移動する。すると椅子が急に、グンッと勢いづいて止まった。衝撃で、私が思い切り飛ばされそうになる。
「わ、わゎ!?」
だけど、ぐらついた私の体を、ガシッと支えてくれる力強い腕。
見上げると、不動先輩がいて――
全ての女子を虜にするような、そんな輝く笑顔で、私を見降ろしている。
「おはよう、芽衣ちゃん。朝からこんな場所で何してんの?」