目を開くと、真っ白く眩しい明かりが七つ、円を描くように並んでいた。

私はどうやら服を着ていないらしい。背中やお尻、肘やかかと、直接なにかつるりとした平面の上に寝そべっている感触がある。

――感触がある? ある。たしかにある。

だけどそれはおかしなことだ。

私は確か、死んだはずなのだから。

「やあ」

と、端正な顔立ちの男が、視界へ逆さまに映り込んだ。

……彼だ。

もう見慣れてしまった顔が、私の顔の両脇に手を突いて、微笑んでいる。

思わず笑ってしまった。

「あの、ひょっとして私、また再構築中ですか」

「そう。察しがいい人は好きだよ。君は死んで、生き返った。そしてまた死んで、今また生き返っている途中さ。他殺を味わい、自殺を味わい、それでも生きてる。ここまで死が蔓延した運命公式も珍しいね」

「そうですか」

やはり、生きているのだ、私は。

少し呆れてしまう。密かに握った右手には、堅い硬い剣の感触があり、開くと、それは消えた。