「あ〜…。俺、実は中学まで畠中と同じでサッカーしてたんだ。ちょっと膝怪我してから辞めちゃったんだけど」
少し言いづらそうに話す観月くんの姿に私は小さく息を呑んだ。
「ご、ごめん。私も言いづらいこと聞いちゃった…」
それほど親しくもないのにプライベートな部分を聞いてしまったと反省する私をよそに。
「いや。高梨さん全然気にしないでいいよ。本当は膝も完治してるしサッカーだってやろうと思えばできるんだ。ただ、俺自身がサッカーやろうって選ばなかっただけだから」
そう言って、観月くんはフッと自嘲的な笑みをこぼす。
しかし、その時何故か一瞬、観月くんが寂しそうな辛そうな…そんな曖昧な表情を浮かべたのを私は見逃さなかった。
観月くん…?



