豪快に笑う担任に「勝手に話進めて…誰のせいでこうなったと!」と、若干苛ついたが既に後の祭り。

高梨悠理、ぼっち歴数ヶ月にして、初めて学級委員なんて目立つ役割を任されました。

キーンコーンカーンコーン。

タイミングよく、ホームルーム終了を告げるチャイムが鳴る。

「おーし。じゃあ、ホームルームはここまで。すぐ1限始まるからな!準備しておくこと」

1限目は、数学か。朝から嫌だな…。

数学が苦手教科なこともあって、私は小さく肩を落とした。

「あ!そうだ。高梨、観月。後で職員室来てくれ!頼みたいことがあるから」

ホームルームが終わり、教室を出ていこうとしていた担任が思い出したように私と観月くんに声をかけてくる。

「了解っす」

「わかりました…」

元気な観月くんとは対象的に、私はどんどん憂鬱な気分に苛まれていた。